企業の先端技術を学び、新たな可能性を模索しよう

企業の先端技術を学び、新たな可能性を模索しよう

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公開日:2016年2月29日

投稿者:sakaguchi

授業担当

代表教員:松本 悠(東京大学教養教育高度化機構初年次教育部門 特任講師)

What is

全学自由研究ゼミナール「企業の先端技術を学び、新たな可能性を模索しよう」は2015年Aセメスターより、株式会社リバネスの協力を得て開講されました。(※現在「企業の開発現場を学び、問題解決に取り組もう」に講義名を変更)
目的の一つは、学生が調査や実験、ディスカッションを経てグループで新たな解決策を生み出すこと。初年次ゼミナールでは授業内でそうした取り組みを行いますが、より実践的に、具体的な先端の課題について現場の企業スタッフと交流しつつ、アカデミックスキルを身につけてもらいたいという目的があります。
同時に、学生が自らの理解を深め、社会の仕組みを体験し、自己と社会との関連について考える機会を大切に授業を進めています。自身のキャリアについて、この授業を契機として考えていって欲しいと思います。

2015年度 授業概要

協力:楠春奈・武田隆太・吉田拓実(東京大学教養教育高度化機構初年次教育部門 特任研究員、株式会社リバネス)

企業の先端的な技術を、現場の方から直接講義いただき、学生がそれを学びました。そして、その技術の問題点や、社会での実用化などについて、企業から課題を提示いただき、それについて、学生たちが考え、最終的に意見やアイデアなどを、プレゼンしてもらいました。
学生が先端技術を学べると共に、社会に役に立つ意味のある技術を体験することで、学問や研究への興味を持ってもらう事を目的としました。同時に、学生が企業に興味を持つきっかけを作ることもできました。
受講した学生からは、「ディスカッションで新しい意見や考え方を得られた」「エンジニアの基本理念を学べた」「実際に模型を作って実験で切るのが楽しかった」、など多くの満足な感想が得られました。

課題1:お菓子の新たな可能性を考える(森永製菓)
課題2:水素社会の実装に向けて必要な技術開発・市民理解について考える(TOYOTA)
課題3:未来の浮体式洋上風力発電のモデル設計(新日鉄住金エンジニアリング)

2016年度 授業概要

協力:上野裕子・塚越光・鷲見卓也(株式会社リバネス)

2016年度の授業では、先端技術にこだわらず、企業が持っている技術や製品を、より広く活用できるようなアイデアを創出する事に主眼を置いた内容を心掛けました。東レさんの得意分野の一つである、さわり心地の良い生地製品をスタートに、今後の自動運転技術が進展する車の車内空間を快適にするために、何が必要か考えてもらいました。THKさんでは、直線や回転の可動部品(アクチュエータ)の製品が専門であり、それらを”家”で利用した、新たなスマートな生活を提案してもらいました。ホンダさんからは、若者の車離れがあるものの、これからは自動車の革新の時代に突入することを鑑み、自動車に、単なる場所移動のためのツール以上の価値を見出してくれるよう、学生らの斬新なアイデア提案を期待されました。

課題1:快適な車内空間を考える(東レ株式会社)
課題2:スマートホーム(THK株式会社)
課題3:移動の喜び(本田技研工業株式会社)

2017年度 授業概要

協力:上野裕子・環野真理子・鷲見卓也(株式会社リバネス)

2017年度は、まず学生に企業とはどういう仕組みで運営されるのか、企業の開発や社会との関連などを、シミュレーションゲームで疑似体験してもらいました。後半は、東レさんから昨年に引き続き、「快適な車内空間」を考えてもらうチームと、IHIさんからは、温暖化対策で排出された二酸化炭素を地中に固定化する方策があるが、上手く利用して社会に還元できる方法はないか考えてもらうチームに分かれて、同時並行して議論してもらいました。
前半のシミュレーションゲームでは、社会と企業の関係性の理解を深めてもらいました。後半の企業から提示された問題に対する解決では、実際に社会が要求している事の調査や、実験の過程で、自分の興味関心や、できる事を対比させ、自己理解につなげてもらいました。最終的に、これからのキャリア形成について、各自が意識するきっかけになってくれたら、良いと考えています。

課題1:MIT-G体験(株式会社リバネス)
課題2:快適な車内空間を考える(東レ株式会社)
課題3:二酸化炭素の利用方法を考える(株式会社IHI)