企業の先端技術を学び、新たな可能性を模索しよう

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2016年度-課題1:快適な車内空間を考える

公開日:2018年1月12日

投稿者:advtech

授業担当

松本悠(東京大学教養教育高度化機構初年次教育部門)
上野裕子・塚越光・鷲見卓也(株式会社リバネス)
杉山直之 様(東レ株式会社、東レリサーチセンター総合企画室)

概要

東レの得意分野の一つである、さわり心地の良い生地製品をスタートに、今後の自動運転技術が進展する車の車内空間を快適にするために、何が必要か考えてもらいました。各班でどのような感触が重要か、その感触を数値化するにはどのような測定をすれば良いか、その数値のどの領域が「心地良い」のか、を実験を重ねてプレゼンをしてもらいました。

授業の流れと様子

初めに、東レからお越しいただいた杉山直之様から、企業紹介や製品の説明、そして東レとして今後の社会で貢献できる分野を提示していただきました。その中で、特に車内空間の快適さを求める上での課題の提示をしていただきました。

自動運転技術が進歩し、車内で過ごす時間が単に移動の時間ではなく、快適に過ごす空間になりつつあります。その時に、人が感じる感触の中で、どの点に注目して開発を進めたらよいのでしょうか?

学生たちには、快適に必要な感触をピックアップし、その感触を数値化するための実験を考えてもらいました。実験計画を立て、必要な材料を自ら考え準備し、実験を行い、その結果からさらに実験計画をなり直し再実験をする、という流れを体験してもらいました。そして最終的なまとめとして、心地よさと感触の数値化との対応をプレゼンしてもらいました。

企業の方々には、プレゼンを聞いていただき、質疑応答の後、講評と学生との交流もしていただきました。

学生のレポート

「さらさら」とした触り心地

さらさらの数値化として、摩擦係数を測定しました。ただ、滑らせるものとして、人間の指を想定し、その柔らかさや感触が近くなるよう、化粧用のパフや台所の流しのネット、ゴムなどを使って再現しようと工夫を重ねていました。

また、もう一つの観点として、「乾いてべたつかない素材」を数値化してくれました。実験としては、素材に水滴をたらし、完全に吸収されるまでの時間や、吸収された水分が自然乾燥するまでの時間、ドライヤーで乾かしたときの時間を用いて数値化してくれました。

吸収しにくく乾きやすい素材が「さらさら」であるという結論に至りました。

学生の感想

5stars