東京大学の節電とサステイナビリティに関する組織
公開日:2011年9月2日
投稿者:sakaguchi
東京都では以前から大規模事業所の温室効果ガス排出削減に向けて、総量削減義務など目標・条例を設定してきました。
今年は東日本大震災の影響により、よりいっそう積極的な節電対策が求められているのは皆さんご存じの通りです。
東京都内有数の大規模事業所である東京大学も、電力危機対策チームを作りさまざまな方略で節電に取り組んでいます。
大学各施設の電力使用状況がリアルタイムにwebで公開されているのをご覧になりましたか?
実は、電力危機対策チームや21 KOMCEE(理想の教育棟)のZero Energy Buildingへの取り組みに限らず、キャンパスの環境対策に関する部署は東大内のあちこちに存在しています。
21 KOMCEEで、電力消費をモニタリングする人工知能システムをはじめさまざまなZEB施設の設置にかかわってきた生産技術研究所野城研究室の技術が、上記の東京大学全体における電力使用モニタリングにも活かされています。野城智也先生は東京大学生産技術研究所の所長を務めていらっしゃいます。
また、21 KOMCEEの建設計画を立てられた前東京大学総長・小宮山宏先生(現三菱総研理事長)は日本でのサステイナビリティ学創設・普及に取り組んで来られました。
この取り組みに関連し、東京大学にはサステイナビリティに関する次のような組織があります。
サステイナビリティは特定の組織や大学のみの努力で達成できるものではありません。IR3Sは国内外の複数の大学の研究拠点や協力機関により構成されています。機構長は東京大学総長です。設立の経緯に関しては『サステイナビリティ学への挑戦』をご覧下さい。 |
IR3Sの一員である、東京大学におけるサステイナビリティ研究拠点がTIGSです。 |
「人間地球圏の存続を求める大学間国際学術協力 東京大学AGS推進室」は、東京大学と海外の大学の研究拠点をむすぶ国際連携活動の中心組織です。 |
AGSから派生し、学生の教育プログラムとして東大が中心となって続けている国際交流活動です。 |
環境問題に関するサークル・学生団体
東京大学の、環境問題啓発系のサークルには以下のようなものがあります。
主題科目(テーマ講義)
環境三四郎では、例年前期学部生向けの主題科目講義(テーマ講義)である「環境の世紀」を企画しています。最新の情報に関しましては環境三四郎のウェブサイトをご覧下さい。 |
わたしたちも、2011年冬学期に21 KOMCEEを題材としたサステイナビリティ関連の全学自由研究ゼミナールを企画しています。内容は追ってお知らせしますのでお楽しみに(U-Taskで既にシラバスが見られるかもしれません)!
(教養教育高度化機構 坂口)
6月30日・内見してきました
公開日:2011年7月1日
投稿者:sakaguchi
6月30日に理想の教育棟の内見に同行しました。
こちらはスタジオ教室(中)の様子です。
どのようにZEB関連の技術が盛り込まれているか、建設状況レポートブログの中で解説しておりますのでぜひご覧下さい。
(文と写真: 教養教育高度化機構 チーム形成部門 坂口菊恵)
光る理想の教育棟!?
公開日:2011年5月24日
投稿者:漆原 正貴
みなさん、こんばんは!
ちょうど五月祭を目前に控え、一時は落ち着いた駒場も、また少しずつ慌ただしくなっていますね。
私たち「理想の教育棟」ZEB広報班も五月祭に出展……できたら良かったのですが、今回は建物が未完成ということで、泣く泣く諦めました。
でも、もしかしたら、次回の五月祭や今秋の駒場祭で、何かのブースを出せるかもしれません。そのときはよろしくお願いします!
さて、先ほど「未完成」と書きましたが、理想の教育棟の建設はすでに終盤に入っています。
今まで理想の教育棟の外周を覆っていた壁も取り外され、ついにその全体像がよく見えるようになりました。
なんといっても目立つのは、大きなガラス張りのMMホール!
天井にいくつもの輪っかが浮かんでいる様子は、近未来的でわくわくしますね。
ところで皆さん、夜中にこの理想の教育棟を見たことはありますか?
なんとこの理想の教育棟……夜になると試験点灯で光るんです!
七色の光を発するMMホールに、びっくりした人もいるかもしれません。
その幻想的な光景は、すでに少しずつ話題になっているようです。
あの照明は一体何? ……その疑問は、こちらの記事を読んでいただくとして。
ここでは、あの照明にもエコな配慮がされていることをお伝えしましょう。
実はあの光、全てLED(発光ダイオード)照明になっています。
LEDは、近年では美術館から鍾乳洞まで、様々な場所に導入されています。
白熱電球よりも寿命が長いのに消費電力は少ない、環境に優しい照明。
実際に、白熱電球をLEDと取り替えるだけで、消費電力を半減できた所もあります。
理想の教育棟がZEBであることの、一つの象徴です。
もし夜に理想の教育棟の前を通るときは、光の美しさだけではなくて、
その背後にあるエコな視点にも、ぜひ思いを巡らせてみてくださいね。
(文:漆原)
新学期!
公開日:2011年4月15日
投稿者:野崎
みなさんこんにちは、野崎です。
新学期が始まり、桜が美しい季節ですね。
ZEB広報班のメンバーもこの春それぞれ進級を果たし、
私と間下・藤山は2年生に、漆原さん・大黒さんは3年生になりました。
理想の教育棟は…と言いますと、
すでに外装は完成して、現在は内装・電設の工事が行われています。
春の陽気のキャンパスで、そんな理想の教育棟の姿を目にすると、
広報班が活動を始めてからずいぶん季節が流れたのだなあと実感してしまいます。
これからも私たち広報班はこのブログの運営などの活動を行っていきますので、
お付き合いいただければと思います。
(文・野崎)
ついに公開!
公開日:2011年3月10日
投稿者:漆原 正貴
完成間近
公開日:2011年2月24日
投稿者:漆原 正貴
明日、明後日に入試を控え、
東大には前日の下見に訪れる受験生がちらほら。
建設中の謎の建物を見上げて首をかしげている高校生もいましたが、
今年入学する新入生は、この理想の教育棟で講義を受けるかもしれないんですね。
そう思うと、少しだけ実感が湧いてきます。
そんな理想の教育棟の公式サイトですが、そろそろ公開間近とのこと。
半年前から準備してきましたので、いよいよか、と私たちもわくわくしています。
公開された暁には、是非ZEBのページをご一読くださいね。
このブログで伝えきれない様々な技術を、1ページにまとめて紹介しています。
もちろん、公式サイトが公開されたらこのブログでも告知致しますので、
そのときは、よろしくお願いします。
(文・漆原)
理想の教育棟 現場潜入レポート!
公開日:2011年2月9日
投稿者:野崎
駒場はただいま冬学期の試験期間。
ちょうど昨日、自分が受けるべき試験がすべて終了してほっとしている野崎です。
さて、漆原さんの記事にもありましたが、理想の教育棟の工事現場を見学させていただきました!
貴重な写真もたくさん撮らせていただいたので、何枚かご紹介しようと思います。
こちらは、事務所で見せていただいた三層ガラスです。
中は真空になっていて、とても重く、普通のガラスよりもずっと高価なものだそうです。
この厚みで断熱効果を高めるわけですね!
続いて、節電効果が高いと言われるLED照明です。
理想の教育棟の照明はすべてこれと同様のLED照明が使用されます。
こちらは太陽光発電パネルです!
これが理想の教育棟屋上に設置されることになります。
こちらは工事中の天井です。
見えづらいかもしれませんが、手前から奥へ縦にはめ込まれているのがLED照明で、
横長にはめ込まれている穴の開いた板が、放射冷暖房システムの金属パネルです。
このパネルを、地下水の熱を利用して適切な温度に保つことで、空調を調節するんですね。
最後にこちらが、窓に取り付けられた可動式ルーバーです。
右側に閉じた状態のルーバーが何枚かあり、
左側のルーバーは回転して開いているのが分かるでしょうか?
このルーバーの開閉によって、取り入れる太陽光の量を調節できるのです。
私は今日、実際に目の前で動くのを見ることができて感激でした!
このような最新の設備が整った理想の教育棟、完成がますます楽しみになりました。
そしてもうひとつ印象的だったのが、現場でたくさんの方々が作業されていたこと。
大勢の人が関わって、この理想の教育棟はつくられていくのだなあと実感しました。
現場に入らせていただく貴重な機会をいただけて、感謝感謝です!
(文・野崎)