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東京大学大学院総合文化研究科・教養学部附属
教養教育高度化機構初年次教育部門

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PAST CLASSES 2015


2015 Aセメスター

ダイバーシティデザイン講座:
多様性社会を知る〜違いを認め合う社会づくり

学術フロンティア講義
担当教員:坂口菊恵

kunsthalダイバーシティやインクルージョンといった言葉で何をイメージしますか?世界で類を見ない少子高齢化の加速にともない、女性が家族を持ちながら働くことのできる環境づくりや、外国人労働者の招聘、留学生の定着推進が真剣に議論されています。

こうした動きに対し、国際企業では人口の約5%ほどを占めるセクシュアルマイノリティや、障がいを持つ人材、高齢者、経歴やキャリアプランの異なる人々がともに働くことが、創造性の向上や収益の増加につながるという考え方が一般的になってきています。より良いダイバーシティ社会を作るにはどのような課題があるのか、実際に活躍している多様な人々のお話を聞きながら一緒に考えます。

Key words

ダイバーシティ、LGBT、障害者支援、少子高齢化社会、マタハラ


初年次ゼミナール文科(国際関係論分野)をデザインする

全学自由研究ゼミナール
担当教員:岡田晃枝

ゼミでの成果に基づき、駒場祭学術シンポジウムで受講生が初年次ゼミナール文科をより有効な学びの場としていくための提言を行いました。

ゼミでの成果に基づき、駒場祭学術シンポジウムで受講生が初年次ゼミナール文科をより有効な学びの場としていくための提言を行いました。

文科1年生の必修授業である初年次ゼミナール文科は、担当教員の専門分野に基づいた授業の中でアカデミックスキルやアカデミックマナーを履修生に体得させることを目的としている。しかし、各授業が根ざす学術分野に関する知識が乏しい入学直後の学生にとっては、学問的に意味のある問いを見つけることも、その学問に合った方法論でそれを解き明かすことも非常に難しい。それを「難しい」と認識することなく、初年次ゼミナール文科の授業を表面的にやり過ごすのは実にムダでもったいないことである。

この全学ゼミでは、国際関係論分野の初年次ゼミナール文科の授業を想定し、学生が有益だと実感できるような授業とはどのようなものか、どのような授業デザインがありえるか、どのようなデザインをすれば11回の授業で学生個々が取組むテーマを見つけ、理論とケースを往復しつつ自分自身の問いを立て、それを論理的に解決できるのか、さらに、学生たちはどのようなパフォーマンスをすればより能動的にアカデミックな体験をすることができるのかといったことを、履修生と教員、TAがいっしょに考え、議論し、シミュレーションするゼミである。

Sセメスターに国際関係論またはその近接学問分野の初年次ゼミナール文科の授業を受けた学生のほか、抽選の結果それらの授業を受けられなかった学生や、当初は関心がなかったが徐々に国際関係に関心を持ち始めた文科生、あるいは国際関係に関心のある理科生の履修も歓迎する。また、初年次教育に関心のある2年生の受講ももちろん歓迎である。いずれにせよ、主体的かつアクティブに授業にコミットすることを求める。

  • 駒場祭学術シンポジウム「東京大学『初年次ゼミナール』の挑戦」での学生発表の様子については、教養学部報第580号の記事でも言及されています。
Key words

初年次ゼミナール文科、リテラシー、国際関係論、授業デザイン、アクティブラーニング、主体的学び


ひとをつなぐ まちをつくる

全学自由研究ゼミナール
担当教員:坂口菊恵

各班で決めたテーマについて、調査と問題解決のためのプラン提言のグループワークも行いました。

各班で決めたテーマについて、調査と問題解決のためのプラン提言のグループワークも行いました。

急速な人口減少と、それに伴う社会体制の大きな転換が目前に予測される中、子どもを産み育てやすい社会基盤の整備が官民あげて急ピッチで進められています。特に、就労に有利な人口集中地域では保育園待機児童の問題が深刻であり、住民による保活「一揆」や陳情が注目を集める一方、急増する保育施設の質の低下や、施設建設に対する住民の反対運動といった難しい問題も多く生じていることは皆さんもご存知のことでしょう。

電車や飛行機など公共の空間に幼い子どもがいることすら許容されにくい雰囲気は、社会の中で子育てのプライオリティが低く見られ、通学・就労を中心とする生活者と子どもの存在との間に深刻な乖離がある日本社会の現状を反映しているとも言えます。しかし、日本が昔からずっとそのような社会であったというわけではないし、今後変わり得ないと悲観する必要もありません。

本ゼミナールでは、まちの人々と保育園の子ども達や保護者が交流できる場をもうけ、子どもの創造性を刺激する保育実践で知られる「まちの保育園」の松本理寿輝氏にご協力いただき、
1) 市民社会を形成する基盤としての(乳幼児)教育の重要性、
2) 人のつながるコミュニティを形づくるさまざまな事例、
3) 経済合理性のあるソーシャルビジネスをどのように運用するか、
といった点を議論しながら学んでいきます。

さまざまな教育活動をしたりコミュニティを運営したりしている方々を招いて講演していただき、施設訪問や、学生による調査結果の発表を経て、最後に自分なりの活動プランを発表してもらいます。

ゲストスピーカー & トークテーマ

  • 「まちをつなぐカフェ」クルミドコーヒー オーナー 影山知明氏
  • 「まちをいかす住まい方」リノベーションスクール/青豆ハウスオーナー青木純氏
  • 「まちをつくる本屋」B&B代表 内沼晋太郎氏
  •  クロージングトーク 渋谷区長 長谷部健氏
Key words

コミュニティづくり、まちづくり、レッジョ・エミリア、乳幼児教育、ソーシャルベンチャー


企業の先端技術を学び、新たな可能性を模索しよう

全学自由研究ゼミナール
担当教員:松本 悠

「お菓子の新たな可能性を考える」では、お菓子が与えうる人間関係や社会への影響について仮説を立てたり、その仮説を検証する方法を議論しました。

「お菓子の新たな可能性を考える」では、お菓子が与えうる人間関係や社会への影響について仮説を立てたり、その仮説を検証する方法を議論しました。

企業の先端的な技術を紹介してもらい、まずはそれを学びます。そして、その技術の問題点や、社会での実用化などについて、企業から課題を提示してもらって、それについて考え、最終的になにかしらの意見やアイデアなどを、プレゼンしてもらいます。具体的なアウトプットができると、更に良いと思います。

先端技術に関しては主に理系の内容になりますが、あまり専門的な知識を必要とするものにはならないようにします。また、課題に関しては、単に技術の改善だけでなく、実用化や社会実装上での問題の解決、などにも挑戦してもらいますので、必ずしも理系の内容とは限りません。
例)浮体式洋上風力発電所の設計

学生は先端技術を学べると共に、社会に役に立つ意味のある技術を体験することで、学問や研究への興味を持ってもらう事を目的としています。また同時に、学生が企業に興味を持つきっかけを作ることもできると期待しています。

課題 & 協力企業

  • 課題1:お菓子の新たな可能性を考える(森永製菓)
  • 課題2:水素社会の実装に向けて必要な技術開発・市民理解について考える(TOYOTA)
  • 課題3:未来の浮体式洋上風力発電のモデル設計(新日鉄住金エンジニアリング)
ゼミナール全体の企画・運営に株式会社リバネスのご協力をいただいています。
  • ゼミナールの内容はこちらのページをご覧下さい。
Key words

先端技術、企業、問題解決、グループワーク


文学翻訳ゼミナール

全学自由研究ゼミナール
担当教員:秋草 俊一郎

1セメスターかけて、自分で選んだ文学作品の翻訳をつくっていく演習。学生は自分で未訳の英語文学作品(短編小説、エッセイ、詩など)をさがしだしてきて、教員とTAの添削やディスカッション、ピアレヴューをうけながら翻訳を完成させてもらう。それによって、文芸翻訳の基本を習得することを目的とする。

自分で訳したいものを探してこないといけないので、最低限の自主性が必要。受講者資格はとくにないが、文学作品を読むことが好きではない学生が受講しても、お互いに不幸になるだけなのですすめない。授業の性質をかんがみて受講生を制限する。希望者多数の場合、最初の課題でセレクションするので、かならず初回出席して、課題についての説明を受けること。
StoneMattress

ゼミナールの成果

17名の受講生による、難解な思想詩から前衛的なSFまでヴァラエティーに富んだ訳稿が集まった。成果物として、その作品をまとめた文集を作成した。
マーガレット・アトウッド「ストーン・マットレス」など、プロの訳者の手によるものとほとんど遜色ない力作もよせられた。

Key words

文学、翻訳、詩、翻訳研究、translation studies


2015 A1ターム

平和のために東大生ができること Ⅰ

全学自由研究ゼミナール
担当教員:岡田 晃枝

ソ連崩壊後に誕生した国々の多くはソ連の負の遺産を抱えたままで、それぞれの国内事情や国際環境等に応じた速度と程度で民主化・資本主義化の道を、(前向きであれ後ろ向きであれ)進んでいる。民主主義への移行にしばしば伴う国内社会の混乱をいかに抑えるか。民主化を融資や援助のコンディショナリティとする欧米先進国にどう取り入るか。15か国の道のりは一様でなく、また、平坦ではありえない。

この授業ではそのような民主化移行国の苦悩を、中央アジアに焦点を当てて検討する。

本授業は、A2タームの集中講義として行われる国際研修「平和のために東大生ができること:トルクメニスタン研修」の事前準備および選抜を兼ねたものです。
Key words

民主主義と平和、中央アジア、旧ソ連、移行国、権威主義、独裁


2015 A2ターム

平和のために東大生ができること II

全学自由研究ゼミナール
担当教員:岡田 晃枝

戦争を知らないどころか、核戦争に巻き込まれる危険が真剣に議論されていた冷戦すら過去のものとなってから生まれた世代は、戦争体験や被爆証言をどのように受け継いでゆけばよいのか。特定の国民・民族・個人の歴史証言を記録する意味とは何か。そしてそれは世界の平和に寄与するものたりえるのか。このゼミでは軍縮と平和について、感情論に陥らず、イデオロギー色をできるだけ排して、学び合い、語り合う。

2015年度A2タームはとくに民主主義と平和をテーマとする。

Key words

軍縮、軍備管理、戦争と平和、平和構築、国際貢献、安全保障


平和のために東大生ができること:トルクメニスタン研修

国際研修
担当教員:岡田 晃枝

ソ連崩壊にともない独立したトルクメニスタンは積極的中立政策をかかげ、隣接するアフガニスタンが混乱し、同じ中央アジアの国々のいくつかが内戦や民族衝突を経験する中、治安の安定を保ってきている。一方で、大統領の権限が非常に強い政治体制が「個人崇拝」「カルト的独裁」のように欧米の人権メディアから強く批判されている国でもある。Freedom Houseの民主化指標では万年最低の7ポイント(Not Free)がつけられている。

この研修で「独裁」と呼ばれている国の実態がどのようなものであるか、その断片を知るとともに、民主化移行国における民主化のスピードと治安の安定のバランスについて考える機会を得る。さらに、強い権威主義体制の国で暮らし、その政府の方針のもとで教育を受けている、文化も規範も異なる若者たちと交流することで、グローバルに活躍する人材となるための素地を作ることができる。

渡航先:トルクメニスタン国アシガバードおよびトルクメンバシ
渡航時期:3月上旬の約10日間
Key words

トルクメニスタン、中央アジア、独裁国、権威主義体制、永世中立国