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東京大学大学院総合文化研究科・教養学部附属
教養教育高度化機構初年次教育部門

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PAST CLASSES 2011


2011 夏学期

中央アジア散歩 月2@KALS(17号館2階)

全学自由研究ゼミナール
担当教員:岡田晃枝

uzbekistan中央アジアはシルクロードの要所に位置し、「文明の十字路」とも呼ばれたところである。ソ連が崩壊し、中央アジア諸国(ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン)が主権国家として国際政治の舞台に登場してから約20年。内戦や革命といった大きな政治的混乱やソ連の負の遺産としての重大な環境破壊などに苦しみながらも5カ国それぞれのやり方で国家を建設してきた。これらの国々、そしてこの地域について、政治、経済、文化等さまざまな観点から学び(知的散歩)、理解する。
また、夏休み中に現地でのフィールドワーク(身体的散歩)を目指す。

※受講人数:10名に制限する。


 グローバル時代をどう生きるか:プロフェッショナルが語る新たな可能性月5@18号館ホール

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テーマ講義
担当教員:江川雅子(東京大学理事)・真船文隆・岡田晃枝

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卒業後の自分を皆はどう描いているだろうか。自分の可能性を狭い範囲に閉じ込めてしまっていないだろうか。 東大に入学してきた皆には、「日本」という枠にとらわれず、できるだけ高く、大きく、広いステージにチャレンジしてほしい。そのために、世界を相手に活躍している各界のプロフェッショナルを迎え、キャリアについて、自分について語ってもらうテーマ講義を開講する。国際機関の職員、世界的な企業のリーダー、海外で活躍する研究者など多彩な講演者を予定している。海外での仕事を目指している学生だけでなく、自分の将来像を模索中の学生にもぜひ履修してもらいたい。将来の選択肢を広げるヒントが必ず見つかるはずだ。

授業の運営に関して学生の関与を求めることがある。たとえばウェブサイトに掲載する情報を整理したり、講演者とそのフィールドに関する事前勉強会を開催したりといったことが予想される(詳細は履修者と相談して決定)。一聴衆になることなく積極的に授業にコミットすることを期待する。

〈講義予定〉

4月11日 岩瀬大輔(ライフネット生命保険株式会社 代表取締役副社長)
4月18日 榊原英資(青山学院大学 特別招聘教授)
4月25日 上田隆文(国際協力機構(JICA)国際協力専門員/元ILO企業開発上級専門官)
5月 9日 柴田哲子(元特定NPO非営利活動法人ジェン カブール事務所長)
5月16日 長 有紀枝(認定NPO法人難民を助ける会 理事長/立教大学社会学部 教授)
5月23日 神馬征峰(東京大学大学院医学系研究科国際地域保健学教室 教授/元ガザ地区WHOヘルス・コーディネーター)
5月30日 平川純子(国際連合軍縮部大量破壊兵器担当 政務官)
6月 6日 三谷宏幸(ノバルティスファーマ株式会社 代表取締役社長)
6月13日 白石 隆(政策研究大学院大学 学長)
6月20日 江川雅子(東京大学理事/前ハーバード・ビジネススクール日本リサーチ・センター長)
6月27日 エアン・ショー(マッキンゼー・アンド・カンパニー 日本支社長)
7月 4日 大栗博司(カリフォルニア工科大学教授/東京大学数物連携宇宙研究機構主任研究員)
7月11日 武田真彦(IMFアジア太平洋局 次長)


 駒場の「食」を考える 火5@KALS

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全学自由研究ゼミナール
担当教員:渡邊雄一郎・岡田 晃枝

履修人数:40名まで
駒場キャンパスは国際化を目指して大きく動き出している。大学のキャンパスの国際化とは、受け入れる留学生の数を増やすことのみを意味するのではない。このゼミでは、駒場キャンパスの国際化を「食」の面から考える。

「食べること」は「生きること」であり、「食」は生活の根幹である。同時に多くの人間にとって「食」は単に「命をつなぐもの」ではなく、(たとえば宗教のような)物の考え方や生き方を反映するものでもあるので、互いに異なる文化的背景を持った人々が理解し合おうとするときに「食」は非常に大きな手がかりとなる。また、学生にとってキャンパスは一日のうちの大半を過ごす場であり、キャンパス内での食事は不可欠である。したがって、大学のキャンパスの国際化を考える際に「食」を無視することはできない。

2010年度冬学期には授業の成果を履修生がまとめてリーフレットを作成し、2011年度の新入生全員に配布した。今学期も履修者には学んだ結果を形として残してもらおうと考えている。そのため授業時間外の活動が必要になる場合もある。積極的に問題に関わりたい学生の参加を大いに期待する。


平和のために東大生ができること
―冷戦を知らない世代が作る軍縮教育モデル 火6@KALS

全学自由研究ゼミナール
担当教員:岡田 晃枝

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国連軍縮部との共同プロジェクトの一環として開講するゼミである。
戦争を知らないどころか、核戦争に巻き込まれる危険が真剣に議論されていた冷戦すら過去のものとなってから生まれた世代は、戦争体験や被爆証言をどのように受け継いでゆけばよいのか。特定の国民・民族・個人の歴史証言を記録する意味とは何か。そしてそれは世界の平和に寄与するものたりえるのか。このゼミでは軍縮と平和について、感情論に陥らず、イデオロギー色をできるだけ排して、学び合い、語り合う。

夏休みに広島/長崎でフィールドワークを行う予定である。


学生によるICT戦略会議 木5@KALS

全学自由研究ゼミナール
担当教員:吉村 伸・真船 文隆

ICT

今や、インターネットを用いたさまざまな情報サービスは、社会的なインフラに成長した。その中で、新たなサービスが生まれ、日々成長、変化をしている。本学では約20年前に学内LAN(UTnet)を構築し、先進的なネットワークとして利用されてきたが、この数年の間に一般家庭にも普及した光ファイバーによるサービスの展開が目覚ましく、大学の環境はもはや進んだものとはいえなくなってしまった。こうした、環境下で大学、とりわけ駒場キャンパスにおいて、どのようなインターネット、コミュニケーション技術、環境が必要であるかを、学生の視点によって取りまとめたい。新たな技術、サービスを積極的に取り入れ、先進的な環境であり続けるにはどうすべきかを議論する。
インターネットアクセス環境、学内情報サービス、教科書の電子化や授業における活用など学生生活におけるさまざまな問題について、個々のテーマを4,5名ごとのグループに分かれて、調査や、検討を行い、全体での議論を繰り返し、具体的な仕様の策定や、実現方法の提案をまとめることをゴールとしたい。
特に今季は、iPad を用いた電子教科書の実証実験への協力を予定している。また、前期の成果は、http://www.e-komaba.jp に公表されている。

※受講人数:50名に制限する。


2011 冬学期

駒場の「食」を考える 月5@KALS

全学自由研究ゼミナール
担当教員:渡邊雄一郎・岡田晃枝

「食べること」は「生きること」であり、「食」は生活の根幹である。
学びの対象をより身近なものとして認識するために、このゼミではその「食」を採り上げる。身近な「食」を入り口としてさまざまな学問領域を探究すると同時に、国内・国際社会で生じているさまざまな「食」に関する問題を身近な「食」を通してともに考える。
履修学生によるプレゼンテーションや参加者全員でのディスカッション等を通して、互いに学び合うことを目標とする。視野を広げて考察を深めてもらうため、学内外から専門家をゲストとして招くことも計画している。
「食」を間に置くことによって、文系・理系の壁を越えて問題意識を共有しやすくなるはずである。科類を問わず積極的な参加を期待する。

Key words

食の安全、食の安定供給、フードリテラシー、食文化、食習慣


平和のために東大生ができること

全学自由研究ゼミナール
担当教員:岡田晃枝

戦争を知らないどころか、核戦争に巻き込まれる危険が真剣に議論されていた冷戦すら過去のものとなってから生まれた世代は、戦争体験や被爆証言をどのように受け継いでゆけばよいのか。特定の国民・民族・個人の歴史証言を記録する意味とは何か。そしてそれは世界の平和に寄与するものたりえるのか。このゼミでは軍縮と平和について、感情論に陥らず、イデオロギー色をできるだけ排して、学び合い、語り合う。
とくに今学期は、ヒロシマ・ナガサキの被爆証言が、世界的な軍縮に対して持ち得る影響力について議論する。実際に被爆者に会ってインタビューしたり、それを英訳して国連に送るなどの活動も(夏学期に引き続いて)行う予定である。

Key words

軍縮、軍縮教育、国連、戦争と平和、ヒロシマ、ナガサキ


「理想の教育棟」から世界標準のサステイナブルキャンパスを考える

全学自由研究ゼミナール
担当教員:坂口菊恵

今年の夏駒場キャンパスに竣工した21 Komaba Center for EducationalExcellence(21 KOMCEE; 通称 理想の教育棟)は、双方向性のアクティブラーニング・学生の滞在空間・地域社会との連携・省エネルギー建築といった、学校建築のこれからの方向性を示す象徴的な場である。本ゼミナールでは21KOMCEEに体現された理念とそれを実現するために用いられた技術を学び、有効活用していくための方法を学生と共に考える。

ゼミナールは、専門家による講義とフィールドワーク、自ら調査したことのプレゼンテーションによって構成される。前半では教育・学習環境としての21KOMCEEの特色に、後半ではZero Energy Buildingとしての特色に焦点をあてる。快適性や、目的のために必要とされる機能性を高めつつ環境負荷を軽減するにはどのような知恵を使えばよいのか、国内や海外の取り組みを学びつつ議論する。震災後の日本の都市計画や産業構造のあり方を考えていく発端ともなれば幸いである。Gasunie

分担教員:林 一雅 特任助教(教養教育高度化機構アクティブラーニング部門)

Key words

サステイナビリティ、21 KOMCEE、キャンパス計画、建築デザイン、都市計画