10月29日・計測の力
公開日:2010/10/29
投稿者:Yasutaka Eida
今から4000年以上前、エジプトでクフ王のピラミッドが建設されました。
このクフ王のピラミッド、現代の技術にも引けをとらないほど非常に精密に建造されていると言われています。その後崩れることなく3500年以上にわたって世界で一番高い建造物であり続けられたのは、非常に高度な計測技術を駆使して建造されたからに他ならないでしょう。
建築において、計測することの大切さは、もちろん今も変わりません。特に、日本は地震大国ですから、抜け目なく精密で正確な測定を行いつつ建設しなければなりません。
計測機器を持った人を現場の中で時々見かけたのですが、クレーンを動かしたり骨組みをくんだりする仕事よりはずいぶん地味に映ります。しかし、設計図通りにモノができあがって初めて、事前の構造計算やシミュレーションは意味を持つのです。建物の安全性を保証するためになくてはならない重要な仕事です。
現代建築は、まさに熟練の技巧と最新のテクノロジーの融合と言えます。こんなに身近なところで、我々が知らない間に様々な技術が使われているんだな、と思いました。
さて、全体の骨組みも、たった4日でこんなにくみあがっています!(右写真)
相変わらず頭上ではとび職の方が慎重に、しかし手際よく鉄骨をはめ込んでいきます。もうすぐ、僕が撮影している9号館の高さを超えてしまうことでしょう。
僕は見てるだけですけど、なんだか感慨深いです(笑)
(写真と文・栄田康孝)