2014年夏学期 テーマ講義:東京大学教養学部

2012木山啓子(4月23日)

Contact Form Shortcode Error: Form 17 does not exist

Kiyama, Keiko

特定非営利活動法人ジェン(JEN)理事・事務局長

1994年よりJEN旧ユーゴスラビア地域代表として難民・避難民支援活動に従事。『心のケアと自立の支援』をモットーに、コミュニティサービスを中心とした、緊急支援、シェルター、収入創出、職業訓練、医療、民族共生・平和構築、教育など多様な事業を実施。その多くは、国連機関の委託事業だった。旧ユーゴでは述べ14ヶ所の事務所を立ち上げ、約500名に及ぶ現地のスタッフを統括した。現在JENは、アフガニスタン、パキスタン、イラク、スリランカ、南スーダン、ハイチ、2011年3月の東日本大震災にも即座に出動。JENは世界各地で毎年約10万人以上を支援している。2000年より現職。2007年よりJANIC理事。2011年4月より、ジャパン・プラットフォーム共同代表理事。米国ニューヨーク州立大学バッファロー校社会学大学院修士課程修了。2005年エイボン功績賞受賞、日経ウーマン誌ウーマン・オブ・ザ・イヤー2006大賞受賞。また、2011年にジェンは平成23年度外務大臣表彰を受賞している。

 

Keiko Kiyama, the Secretary General of JEN, as well as the co-president of Japan Platform, has been serving for refugees, displaced people and victims of natural disasters, since she joined establishing JEN in 1994.  From 1994 to 2000, she worked as the regional representative for former Yugoslav countries where she and her teams implemented hundreds of projects in huge varieties of sectors, including various UN projects.  Currently, JEN is working in Afghanistan, Pakistan, Iraq, Sri Lanka, South Sudan, Haiti and Tohoku.  The number of beneficiaries adds up to more than 100,000 every year.  She obtained MA in Sociology from the SUNY at Buffalo in the USA.  “The grand prize of the woman of the year 2006” was awarded to Ms. Kiyama from the Nikkei Women Magazine for JEN’s continuous humanitarian assistance in various parts of the world. In 2011, JEN was awarded “Foreign Minister’s Commendations for FY 2011” from the Ministry of Foreign Affairs of Japan.

講演要旨

木山先生は、主に、JENの活動と私たちが実力をつけるためにはどうしたらいいかについてお話をしてくださいました。
JENは、紛争や災害によって厳しい生活を送る人が、自立した生活を送っていけるように支援する団体です。あくまで主体は本人(難民、被災者など)であるとして、地元の人との関係構築、現地スタッフの育成などを行いつつ、様々なプロジェクトを通して、将来を見据えた支援を行っています。
具体的には、被災者のリスト作りを、被災者自身に行ってもらい、コミュニティの結束を図る、そうした成功体験を積んでもらう事で、元気を出してもらうなどです。また、心のケアも行っており、その中で、極限的状態では、人々は自分のためにはがんばれないが、人のためにはがんばれるのではないかと感じたとおっしゃっていました。ただ物資を与えるだけの支援が多い中で、JENにしかできない、人々の力を引き出す支援を行っているのが特徴です。
そして、私たちが実力をつけるために大切なこととして、「正解のない問題に取り組むこと」を挙げられました。徹底的に考え、議論し、結論を出し、その結果に責任を持つこと。そして、一人の力は小さいから、周りの人を巻き込んで問題解決を行えるようになること。これらを、行動することで身につけてほしいとおっしゃっていました。
また、質疑応答の時間に、リーダーになるために必要なことをあげてください、という質問が出た時、ぶれない軸を持つこと、まず自分から動くこと、自分が理想とするビジョンを伝えること、と話されていました。

(担当: 文科一類1年 竹原鈴花)

講義の様子

Kiyamaphoto1
リーダーに大切なことを三つ挙げてほしいという質問に対して、自分なりのぶれない軸を持つこと、自ら行動すること、そして自らのヴィジョンを周りの人たちに語り伝えることと答えていました。
Kiyamaphoto2
これまでインタビューをしてきたJENのスタッフに共通していることとして、支援活動に伴う困難を乗り越えたときに最高の経験ができると話していました。