2014年夏学期 テーマ講義:東京大学教養学部

2012小暮真久(4月9日)

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Kogure, Masahisa

特定非営利活動法人TABLE FOR TWO International 代表理事

写真提供 (c)大崎聡

 

職歴

2007年    特定非営利活動法人TABLE FOR TWO
NPO法人TABLE FOR TWO Internationalを創設。現代表理事。
日本、アフリカ、米国を拠点に、事業拡大を指揮。

2005年    松竹株式会社 経営企画部
映画事業および歌舞伎事業の事業計画策定、新規事業開発などを担当

2004年    マッキンゼーアンドカンパニー ニュージャージー支社(駐在)
米国製薬企業の合併交渉や日系製薬企業の米国組織の機能強化などを支援

1999年    マッキンゼーアンドカンパニー東京支社
製薬、医療機器、製造業、メディアなど幅広い業界のプロジェクトに従事

学歴

1999年10月    スインバン工科大学工学修士号取得(メルボルン、オーストラリア)
新しいタイプの人工心臓弁の特性評価、臨床使用にむけた改良の提案
心臓外科医との討論会の実施、学術雑誌への投稿

1995年4月    早稲田大学理工学部機械工学科卒業
人工臓器において発生する溶血の特性評価
東京大学医学部との共同研究
IAESTEプログラムを通じてKosice工科大学(スロバキア)に留学

その他経験

CHAD Cardiac Research Laboratoryにて特別研究員
スインバン工科大学アジア学科にて日本語講師

著書

『「20円」で世界をつなぐ仕事』(日本能率協会マネジメントセンター)
『20代からはじめる社会貢献: 400社が支援した「社会起業」とは』(PHP研究所)

受賞歴

公益社団法人 日本青年会議所 人間力大賞
2009年度 厚生労働大臣奨励賞
ビジネス書大賞実行委員会 ビジネス書大賞
2010年度 新人賞 (『「20円」で世界をつなぐ仕事』)
シュワブ財団 世界経済フォーラム
2011年度 「アジアを代表する社会起業家」賞

講演要旨

 世界人口の70億人のうち、10億人が飢餓や栄養失調に苦しむ反面、肥満の人々が10億人もいるというのは皮肉な現実です。TFTは、この食の不均衡の解決を目的に、「足りないところへ余っている分を」というミッションを掲げて活動しています。
 具体的には栄養バランスの整った食事を先進国の食堂等へ提供し、その利益の20円分を途上国へ渡し、途上国の子供たちの給食一食分とする、というものです。NPOへの社会的評価の低かった設立当初は、なかなか企業に受け入れられずに苦労しました。しかし、2008年にメタボ検診が義務化されたことを転機に企業の健康への関心が高まり、参加団体は急増しました。TFTはまた、異業種とのコラボレーションにも成功しました。さらに、働く人々の間に、仕事の傍らに社会貢献をしたいという考えが広まり、ボランティアのチェンジメーカーの力を得て活動はより広がりをみせています。
 講演後の質疑応答では、そもそも理系だった小暮さんが、なぜTFTという社会事業に従事するようになったのか、という質問が出ました。これに対して、学生時代に人工心臓の技術で患者さんに感謝され、それに感動したことが後のNPO立ち上げの動機となった、とおっしゃっていました。
 また、NGO等を立ち上げるにはどうしたらいいのか、という質問に対しは、中心となる人の情熱が最も大切で、肩書きなどが一切通用しない海外においても、「なぜやりたいか」を自分の言葉で明確に伝えられることが重要である、と話されていました。

(担当: 文科一類1年 田島絵茉)

講義の様子

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実際にNGOを立ち上げること資金調達の面なで難しいこともあるが、自らの活動に対する情熱が重要で、それによって人を惹きつけることができると答えていました。
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TABLE FOR TWO大学連合における学生の活動は、学生だからこそ生まれる斬新なアイディアで成果を上げ、驚かされることがあると話されていました。